医学部医学科 宮島 徹
留学先:トーマス・ジェファーソン大学(アメリカ)
期間:2016年3月21日(月)~3月25日(金)
留学の種類:米国財団法人 野口医学研究所
留学時の年次:5年次
野口医学研究所が主催する米国での臨床留学プログラムに応募し、2016年3月、ちょうど5年次を終了する時期にトーマス・ジェファーソン大学に留学しました。
また、一般的な留学について情報をまとめ、野口医学研究所主催の留学と比較してみましたので参考にしていただければ幸いです。
1. 野口医学研究所の留学プログラムについて
2. 留学までの流れ
3. 実習内容
4. 留学の目的と感想
5. 一般的な留学 と 野口医学研究所の留学に関して
1. 野口医学研究所の留学プログラムについて
野口医学研究所は、米国での医学研修を希望する医師、M3(医学部5年生)・M4(医学部6年生)に対し、臨床留学プログラムを用意しています。毎年医学交流セミナー並びに選考会を開催しています。
私が選択したのはM3(医学部5年生)を対象とした1週間の研修プログラムで、研修先は米国東海岸にあるトーマス・ジェファーソン大学(TJU)、研修内容はCSPワークショップ(CSP=Clinical Skills Program)でした。
2. 留学までの流れ
● 留学までのタイムテーブル
2015年10月 :募集開始 申請書類の提出
2015年11月末:選考会
2016年3月 :留学
● 留学のための準備
- PS (Personal Statement)とCV (Curriculum Vitae)
学生にとってはPSとCVは初めて書くことになると思います。テンプレートがちゃんとあるので、一度書いたことがある人に見てもらうのが良いと思います。 - 英語能力
なによりスピーキング能力を上げないと、議論ができません。コツコツ練習するのみです。 - 議論の能力 (臨床推論能力)
英語で臨床推論できる能力が、選考会で求められていますが、医学英語をある程度勉強し、議論しようという気持ちがあれば大丈夫です。決してハードルは高くないと思います。 - お金
かかった費用は30万弱だったと思います。価値ある自分への投資です。
3. 実習内容
● 実習先、トーマス・ジェファーソン大学について
トーマス・ジェファーソン大学は、米国ペンシルバニア州フィラデルフィア市に位置する米国17位の大学です。
● 臨床実習の内容について
2016年3月21日(月)~3月25日(金)の1週間に渡り、臨床実習を受けました。
臨床実習1週間のおおまかな流れです。黄色が病棟です。
私の感想です。
JeffHOPEも体験しました。JeffHOPEでは、学生が中心となって活動し、まともに医療を受けられない人たちに無償で医療を行っています。ここでは、診断から治療までが行われていました。
英語で論文を読める能力がいかに大事か身にしみて実感しました。
先生方が非常に教育熱心で、レクチャー自体はとてもわかりやすく、日本では聞けない切り口でした。
図書館がはるかに充実していました。ホワイトボードを医学部図書館に置く必要があると感じました。
観光もしました。
4. 留学の目的と感想
● どうして留学したかったか?
実際に、自分の目でアメリカと日本の違いを比較したかったからです。
具体的な目的
・ 客観視
・ 英語の必要性
・ キャリアの幅
・ つながり、刺激
● 実際留学して思ったこと
・ アメリカにはアメリカの、日本には日本の良い部分がたくさん
・ それは国別で無くとも、日本国内でも様々
・ 客観視は大切
・ 医療を行う場所がどこであれ、自分が患者さんにとって「良いと思う医療」を行う
・ その「良いと思う医療」は今までの個々の生き方によって大きく反映される
5. 一般的な留学 と 野口医学研究所の留学
● 医学部生が選択できる留学
- 語学留学
- 研究留学
- 臨床留学
● 臨床留学の選択肢
- 大学のプログラム
協定校(北海道大学医学部の場合、シンガポール国立大学、香港大学リカシン医学院、台北医学大学など) - 大学外での公募
野口医学研究所 (アメリカ)、医学教育振興財団 (イギリス) - 知り合いを介して
- その他
● 野口医学研究所のアメリカ留学について
私の体験を基に、他の留学と比較して、野口医学研究所のアメリカ留学のメリット、デメリットを考察してみました。
<メリット> | <デメリット> | |
・プログラムがしっかり組まれている →しっかり教えてくれる |
・5日間という日程は、それぞれの科を学ぶにしては短すぎる | |
・複数の科を見れる | ・問診、診察等はできない (jeffHOPEを除く) |
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・アメリカや日本の違う環境の医学生と仲良くなれる | ・補助金は授業料のみ (+20万円ちょっと) |
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・将来のアメリカ留学を視野に入れたコネ (実際は将来アメリカに行くことを 決意している人は少ない) |
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・唯一のアメリカのプログラム |
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