【海外留学報告】UAE大学(アラブ首長国連邦)宮岡 慎一

医学部医学科 宮岡 慎一
留学先:UAE大学(アラブ首長国連邦)
実習期間:2018年11月11日~11月22日(2週間)
留学の種類:北海道大学医学部医学科 正規派遣
留学時の年次:5年次

はじめに

はじめまして。医学科5年の宮岡慎一と申します。この度、2018年11月に2週間ほどUAE大学のTawam Hospitalにてclinical electiveを経験することができました。本プログラムは今回の派遣が2度目ということもあり、まだ手続きや現地での実習など全てにおいて手探りで行う部分が多くありましたが、教務委員長の久住教授、医学教育・国際教育推進センター室長の畠山教授、村上先生や医学科教務の担当者の方々など本当に多くの皆様に支えられ、大変充実した海外臨床実習を行うことができました。ここに改めまして、お力添えをいただいた皆様に対して感謝を申し上げたいと思います。

さてこの報告書は次年度以降、UAE大学に派遣される学生を対象に作成しています。今後派遣回数が増えていくにつれて、申し込みの手続きはより一層スムーズになっていくことかと思いますが、現状は暗中模索をしながら進めている感が否めません。そんな中でも、この報告書が皆さんの準備の一助となれば幸いです。

 

1. 留学までのタイムスケジュール

(To Do List形式でまとめてみました)

6月

  • UAE大学交換留学 公募説明会 開催
  • 出願期間(1週間程度)
  • 希望する理由および英語のスコア(特に指定なし)を提出
  • UAE大学派遣学生選考試験(面接)実施
  • 選考結果発表(応募者3名全員合格)

    手続き開始:下記の【Required Documents】の準備に取り掛かる

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UAE大学の実質的な留学の動き出しは、2018年度の派遣では6月でした。まず、掲示および村上先生経由で全体Lineなどを介して公募説明会の連絡がまわります。この公募説明会への出席は必ずしも義務ではありませんでしたが、出席時に学内選考に申し込むために必要な書類を受け取ることができ、後日指定される出願期間(1週間と、とても短い)で、1. 出願用紙、2. なぜ今回の留学を希望するかを書いたエッセイ、3. 英語試験の結果(TOEFL、IELTSなど)を医学科教務に提出しました。
その後、選考試験(面接)が実施されますが、基本的には①なぜ留学を希望するか、②今までの成績について、③英語や適応能力について簡単に質問され終了し、その後医学科教務より「合格」の通知をいただくことができました。
なお派遣可能人数は明確には示されていませんでしたが2-5人当たりを受けいれる枠は今のところはあるのでは?と勝手に推測しています。(当初は2名だと思っていました)

【Required Documents】

学内選考合格後は先方の担当者に示されたweb siteに進み、表示されている【Required Documents】の準備に取り掛かります。以下が【Required Documents】の一覧です。

☐ Updated CV

☐ National

☐ ID Transcripts

☐ Passport Copy

☐ Personal photo

Two recent Reference Letters

☐ Graduation certificate or Letter of good standing from college or university

☐ Examination Scores
(USMLE, MRCP-if available)

上記の項目の中でまず動き出しておくべきものは、太線で示したTwo recent Reference Letters およびLetter of good standing from universityの2点です。どちらも先方から決まった様式等は指定されないため、前年度の派遣学生が使用した原案(医学科教務に問い合わせをすると受け取ることが可能なはずです)を元に原案を作成し、その後医学科教務経由で学長等のサインをもらう必要があります。この手続きには最長3週間必要という回答を医学科教務よりいただいており、早めの動き出しが必要です。
逆にいうと、残りの書類に関しては個人で比較的すぐ作成できるものばかりなのでサクッと作っておきましょう。Updated CVも決まった型はなく、皆思い思いにネットに転がっているものなどを参考に作成しています。基本的にこれらの内容や形式がその後の留学に影響することは、よほどひどくない限りはないかと思います。

7月~8月

  • 卒業試験期間
  • 夏休み(~再試験期間も含め9月中旬まで)

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7月は基本的に毎日卒業試験があるので、なかなか身動きが取りづらいです。その後の夏休み中の病院見学に必要な書類の提出などやることは色々あるかと思うので、空いている時間を見つけてできる範囲内で上述の【Required Documents】の準備を進めていきましょう。僕自身はそんな卒業試験期間を過ごしつつ、8月は病院見学に明け暮れて9月上旬に帰札し、UAE留学に向けた準備を本格的に再開しました。(今思えば遅すぎました)

9月

  • 指定されたweb site上で【Required Documents】をUpload
  • (1) Introductory Statement (2)Preference of specialty を提出
  • 実習を予定していた期間が2週間早まる旨を知らされる
    ⇒  急遽実習期間が変更になる

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留学が11月に迫る中、本格的に留学の準備を始めたのは9月に入ってからで、今思えばかなりのんびりしていたと思います。言い訳をすると、昨年(2017年度)の派遣学生の記録では9月頃にuploadを完了させた旨が書かれていたため9月中くらいにuploadが完了すればいいくらいの気持ちで準備を進めていました。ただ昨年は12月派遣だった一方、今年は11月の中旬と約1ヶ月期間が早まっていることを念頭に置くと、7月~8月中に必要書類を準備し、【Required Documents】をUploadしてしまった方が良いかもしれません。そのためにも前もってTwo recent Reference Letters およびLetter of good standingの原案を早めに作成し、医学科教務に学部長等のサインを依頼することおすすめします。
ちなみにUploadするweb siteですが私達の留学システムと基本的に対応しておらず(すなわちUAE大学のTawam Hospitalで実習を行う全ての人用にweb siteが作られているため)、どう埋めてよいかわからない部分が多々あります。先方にその旨を伝えてもイマイチ期待した回答は得られませんでしたが、まずは自力で必要事項を記入し、不明点を先方に質問し、その後難しい部分は雰囲気でさくっと記入して提出すると良いでしょう。あまり厳密ではなく、提出後も特に問題はありませんでした。
書類をUploadした後は、先方の担当者とのやりとりが続きます。①Introductory Statement、②Preference of Specialtyの2点を返信するよう連絡が来るので指示にそって準備を進めます。①Introductory Statementに関しては両親や友人の情報を記載する欄がありますが、おそらく形式上のものです。ただ、こちらを元にsecurity clearanceが行われ、終了の後、正式にacceptanceが得られるというものでしたので一応正確に書くことを心がけました。この①提出後のsecurity clearance に当初は最低1ヶ月かかる、という連絡を受け、それではほぼ残りの手続きが間に合わなくなってしまうため絶望した記憶がありますが、実際にはすぐ終わりました。拍子抜けでしたが、この辺も早く準備しておくと焦る必要がなく、よりスムーズに物事を進められると思います。②に関しては派遣者のうちの一人が先方に問い合わせ、実習先のリストのようなものを手に入れたため、それを元に選択しました。基本的には自分の好きな診療科を選択することができます。自分は1. Family Medicine、2. Emergency Medicineの2つの診療科を見学しました。

10月

  • 航空券購入
  • Security Clearance が完了する(メールにて通知を受ける)
  • 宿舎との連絡開始

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ここまで来るとあとは実際に渡航する際に必要となってくる準備(航空券やワクチン、海外旅行保険など)がメインになってきます。Security Clearanceが終了すると、Accommodationの担当者と連絡を取る旨が伝えられ、宿泊に関する調整作業が開始します。その後、寮費の支払いについてメール上で海外送金を行うよう指示されました。ただ海外送金は基本的に手数料が高いため、先方に確認を取り、結果的にはUAE大学キャンパスにて現地払いが可能でした。現地での支払いを推奨します。

11月

  • (希望があれば)空港到着後の先方からの迎えの調整
  • UAE大学での実習開始

2. 実際の留学の様子

● 到着~入寮

私たちは、みな大きな荷物を持っているということから大学からの迎えを依頼していました。空港に到着すると担当の方に(ベンツで!!)出迎えてもらい、そのまま直接Tawam HospitalのあるAl Ainまで乗せていってもらいました(3人で1万円前後払いました…)その後、大学の寮のほぼ真向いにあるUAE大学のキャンパスにて寮費の支払いを済ませたのち、入寮となりました。
今回の実習には同学年の3人で参加しましたが与えられた部屋は大き目な部屋が2つでした。それぞれにシャワーおよびトイレはついていましたが、エアコンやインターネットの調子が悪く、結果的には3人で1つの部屋を使うこととしました。エアコンがつかなかったり、電気がつかなかったりをこの2週間でも何度も経験しましたが、対応は比較的早かった(数日であった)ため、何かあればとりあえずすぐに寮のadministrator か掃除をしているgenitorさんに相談してみると良いと思います。

● オリエンテーション

今回、実習の日程が直前で当初より2週間ほど早まった原因は、実習を開始する私達にはオリエンテーションへの参加が義務付けられているからです。最初はメールでここまでの留学の手続きをすべて担当してくれたフィリピン人のMariaさんと病院のHallで落ち合い、その後講義室のようなオリエンテーション会場へ一緒に向かいました。オリエンテーションの中ではTawam hospitalの概要やEmergency policy、設備紹介など一通りの説明がなされます。まるで高校の授業のように1コマ1時間程度のオリエンテーションが朝から続き、3時ごろに終了するというような具合でした。

● 臨床実習

1週目:Family Medicine

その後、実際に臨床実習がはじまり、3人各々が自分の希望した診療科に分かれて実習を開始しました。私は最初の週をFamily Medicineで、次の週をEmergency Medicineで過ごすこととしました。

Family Medicineでは実際に先生の隣について午前中~夕方4時頃まで外来をひたすら見学するというものでした。患者さんが実際に外来を受診する時には、まず男女別々のwaiting roomに入り別々に受付を済ませます。受付を終了した後は、waiting roomにてナース(ほとんどフィリピン人)に呼ばれるまでwaiting roomで待機となります。ところで患者さんはUAEの国民(NAT)、それ以外のgulfの国々(GCC)、それ以外のNon-National(NON)の3つのグループに分けられたうえでその情報が外来診察中の医師のもとに届けられます。特にグループ分けにより受診の順番が前後したりはしませんが、UAEの国民は医療費がすべて無料である一方、それ以外の患者はみな自分の持ち合わせる保険に応じて医療費が決まるため、その目安として先ほどのグループ分けが診察表にも記載されていました。
そしてUAEでは外国人が全体の80%ほどを占めるということもありドクターはもちろん、一般の患者さんも簡単な英語が話せる場合がほとんどです。外来診療は基本的にはアラビア語で行われますが、逐一今は患者さんとどんな話をしているかを英語で説明してくれ、中には英語で症状を訴えてくれる患者さんもいました。外来見学中は、「頭頸部の診察をしてその結果を知らせてください」「腹部の診察をして所見をまとめてください」といった課題がランダムに飛んできましたが、患者さんも外国人に英語で身体診察をされるのに大変慣れており、症状を英語で訴えてもらいながら身体診察をすることができました。呼吸困難の患者さんから話を聞いて身体診察を取っていくときに、心不全を疑うような所見やエピソードがあり、その問診・身体診察の様子をみて「You did excellent !」と褒められたりしたこともあり、英語の診察を形ながらも経験できたことは自分の自信につながりました。

2週目:Emergency Medicine

第2週目はEmergency Medicineでの実習となりました。基本的には希望すればwalk-inからresuscitation roomまでどこでも見学できましたが、特に動きの多いresuscitation roomで一週間過ごすこととしました。このResuscitation roomは特に緊急性の高い患者に対する応急処置を行い、その後必要に応じて各診療科へ患者を仕分けるという役割を持っています。医師やナースには完全なシフト制が適応されており、シフトの期間は昼休みも基本的には取りませんが、時間になった段階ですぐに帰る医者が多い印象でした。よって担当する指導医や研修医も日ごとに入れ替わり、多くの医療関係者と関わることができました。またERを担当する医療従事者が大変国際性に富む点には大変驚きました。僕がいた4日間ですら、指導医はインド人、トルコ人、スーダン人、エジプト人と日替わりで外国籍のドクターが勤め、研修医もUAE出身だけでなくヨルダンやレバノン、パキスタンから来ていました。またそれを支えるナースはフィリピンやパキスタンから来ている人が多く、英語・アラビア語が入り混じる非常に国際的な環境でした。救急現場で用いられる道具や手技に関しては日本とはあまり大きな差は感じず(Artery Blood Gasは橈骨動脈から取っていましたが)スムーズに現場を理解することができました。毎回患者さんが運ばれてくるたびに、まずは研修医が問診や身体診察を取り、(指導医はアラビア語が話せない場合も多いため)その内容を指導医に英語でプレゼンし、フィードバックを受け治療を開始するという一連の流れに何度も参加させてもらい、眠っていた英語脳がまた呼び起こされるような感覚でした。実際に経験した症例はCOPDや心不全の急性増悪、肺炎や不整脈、てんかんや意識障害など日本で経験するものも多かったですが、交通事故による多発外傷(UAEの死因第2位は交通外傷)がほぼ毎日運ばれてきており、手技的な面でいうとエコーの当て方やPrimary/secondary surveyなどを教わることができました。

● 余暇の過ごし方(平日・休日)

平日は基本的に4時前後で実習が終了したので、その後は自由に時間を使うことができました。例えば以前、本学に短期留学をしていたUAE大学の学生と会ったり、大学内を散策したり、時にはAl Ainのdown townまで繰り出して観光を行ったりしていました。
またAl Ainはドバイへもアブダビへも車で約2時間の距離にあるため、週末はそれらの都市を観光することも可能でした。Al Ainはある意味UAEの”普通の”都市であり、ドバイやアブダビといった大都市との差が感じられるという意味でもAl Ainでの滞在はとても貴重な経験となりました。

3. 留学 TIPS!

● お金について

この報告書を作成している段階ではまだ補助金を受け取ることはできていませんが、大学から補助金として10万円が今回の派遣では支給されます。航空券が約10万円、寮費が22000円で食費は1日約1000-2000円、その他の諸経費を考えると自己負担はだいたい5-8万程度だったと思います。滞在期間が大きく伸びず、またドバイやアブダビで大きな出費の予定がない場合は交通費も安いですしこの値から大きく外れることはないでしょう。

● 公共交通機関について

大都市間を結ぶ公共交通機関(バス)はとても発達しており、また安価で利用することが可能です。一方、Al Ain市内を循環しているバス(こちらが、毎日病院へ通う際の足になります)には注意が必要です。まず何よりも、道路には横断歩道が全くと言っていいほどないため、向かいたい方向のバスに乗ることがとても難しく、どうしても道路を横断しなければならない場合は時速100km前後で車が片道3車線で走っている道路をタイミングよく渡らなければいけません。また徒歩はおすすめしません。UAEは一区画がとても長く、同じブロックでも端から端まで歩くと20分くらいかかったりします。冬とはいえ日中は30度前後まで気温は上がり、日差しの強さは北海道のものとは比べ物になりません。どうしても必要な場合はタクシーがおすすめです。日本のタクシーよりはるかに安い金額で利用することができますし、走行距離やドライバーがどんな人かなどが全て記録されているため、金額を誤魔化されたりすることなく安心して利用できます。滞在中は何度もタクシーにお世話になりましたが、ドライバーはすべからくパキスタン人だったことには驚きました。(VISAが容易に発給されるので良いとのことでした)

● 海外保険について

先方から特に指定はありません。滞在期間をカバーできるような海外旅行保険に加入していけば問題はないとのことでした。

● ワクチンについて

特に指定はありません。上述の通り、A型肝炎と破傷風くらいは受けて行ってもよいのではないでしょうか。

● クレジットカードについて

大きなお金の支払いに関してはクレジットカードが便利です。またそれ以外の支払いでもクレジットカードを利用できるところが多い印象でした。ただ、現金支払いも例えばアメリカほどマイナーなわけでもないため、空港に到着した段階で日本円で5万前後おろしておくと良いかと思います。

● Wifiについて

寮および病院内では登録をすることでwi-fiを利用することが可能です。ただ、寮のwi-fiに関してはパスワードなどを担当者に問い合わせても対応が大変遅く、本格的に自分のIDで使えるようになったのは実習終了の数日前でした。(なので実際には寮を掃除していたインド人のパスワードとIDをちゃっかり借りて使用していました)また僕のスマートフォンはなぜか病院のwi-fiにつなぐことができず、同じく病院内にあるStarbucksのfree wi-fiを利用していました。後日、IPadでつなぐとスムーズにいったので、機種によって相性があるのかもしれません。
また上記のwi-fiとは別にSIM カードを購入して利用していました。Etisalat という(ドバイに同じ名前の駅があるような)UAE内では有名なブランドのものを利用し、値段は一か月で約4000円程度で700Mbまで使用することができました。容量自体は決して多いとは言えず、wi-fiが使えないときでどうしても必要な時に節約しながら利用していました。

● 服装について

Tawam Hospitalの方で白衣を用意してくれるため、おそらく白衣を持ってく必要は今後もないかと思われますが、念のため持って行っても良いと思います。白衣の中に何を着るかなど特に指定はありませんでしたが、私達日本人チームは3人そろってベージュのチノパンにシャツまたはポロシャツを着ていったせいか、毎日全員お揃いみたいになってました(笑)靴についても一応革靴を第一週目では履いていましたが、途中から何でもよいのではと思うようになり普通の歩きやすい運動靴で行きましたが全く問題はありませんでした。ある程度清潔な格好であれば問題ないかと思われます。

● 食事について

基本的に昼食は病院内の購買またはカフェテリアでとり、夕食は寮内のカフェテリアまたは同じく寮内のgrocery storeにて購入するほか、Al Ain市内で外食をするといった選択肢があります。
朝食については、私達は毎日朝7時過ぎのバスに乗る必要があったのであらかじめパンなどを買っておき出発前に食べていました。昼食は購買で購入する場合は200-300円程度でシュワルマをいくつか購入できたりします。病院内のカフェテリアはだいたい600円前後でしたが、ボリュームもあり品数も多く大変満足できるものでした。一方、寮のカフェテリアでは朝食は150円程度ととてもお手軽ですが、昼・夕食は毎回1000円程度かかります。ビュッフェ形式で品数もそれなりに多いので十分満足できますが、もし高いと感じる場合は同じく寮内のGrocery Storeでご飯を買うのも一つの選択肢でしょう。またそれ以外の外食は基本的に日本で食べるより高くつき、だいたい1000-2000円くらいは普通でもかかってしまいます。インド系のローカルレストランの場合はぐっと安くなることもありますがAl Ainではアクセスのよいそういったお店はあまり見つけることができませんでした。

● 治安について

日本と同じ感覚でいても問題ないといえるほど非常に治安の良い国です。夜は比較的涼しいので散歩するのも良いですし、イスラムの国なので野良猫にいっぱい会うことができます。ドバイなど大都市の場合は若干勝手が変わるかもしれませんが、それでも危険に思うような経験はありませんでした。

最後に

80%もの外国人を抱えるこのアラブ首長国連邦の医療事情を学びたい!そんな思いから始まった今回のUAE大学の留学でしたが、当初想定していたものとは異なり、(大学病院ということもあるのか)患者はUAE国籍の方がほとんどである一方、医療提供者側は国際色が大変豊かであり、様々な国から来た人々が協力しあって病院を運営している様子を見学することができました。社会的に弱い立場に置かれているであろう外国人労働者がどのような医療を受けているのか、という自分が最も興味のある部分を知る機会はそれほど多くはありませんでしたが、一方で英語・アラビア語を上手く使い分けながら様々な国の人が協力しあって仕事をしているその様子は 日本やアメリカなど一つの国に絞ることなく、様々な国から来た人たちと協力しあって世界の人々の健康を守れるような仕事をしたいと考える自分にとってとても魅力的に映りました。UAEは多様な人種を抱える国として外国人の受け入れは大変寛容です。病院の警備員やレストランの従業員、ドクターや街中のおじさんに至るまで、みんなが私達の今回の留学を歓迎してくれているような、そんな雰囲気に包まれていた2週間でした。

最後となりますが、準備段階から留学を終えるまでの長い期間にわたって、ご支援・ご協力いただいた全ての皆さまに改めまして感謝を申し上げたいと思います。本当にありがとうございました。