部門紹介

ご挨拶

2019(令和元)年6月1日付で、医学教育・国際交流推進センター統括副センター長に着任しました高橋誠と申します。医学教育・国際交流推進センターは、2010(平成22)年に設置された医学教育推進センターと国際連携室が2018(平成30)年に合併してできた組織で、医学研究院、医学院や医学部医学科の教育と国際交流を支援するための様々な活動を行っています。医学教育研究開発部門、医学英語教育部門、国際連携部門の三つの部門で構成されており、私は医学教育研究開発部門の部門長に加えて、すべての部門を統括する統括副センター長を仰せつかっています。

医学・医療の進歩はまさに日進月歩で、医学知識は指数関数的に増加をしています。テクノロジーも進化を続けており、情報通信技術(ICT)や人工知能(AI)により医学・医療が大きく変化することは間違いありません。今後求められる医療も、少子高齢化、人口減少社会では当然変化していくと考えられます。卒業までにどのような資質・能力を持たせるか、卒業時の到達目標も時代に合わせて変えていかなければなりませんし、到達目標に適した指導方法を選択しなくてはなりません。他方で、入学してくる医学生の変化、特に近年目立ってきているいわゆるアンプロフェッショナルな学生に対しての対応も課題です。これらの課題を解決する鍵は、学生評価やカリキュラム評価だと考えています。

北大医学部医学科では、2021(令和3)年度に医学教育分野別評価(国際認証)受審を予定しており、カリキュラムの改革を進めてきました。国際認証を受審することで、これまでの改革を自己点検し、今後も継続的にカリキュラムの改善が図れる仕組み作りに努力したいと思います。

引き続き関係各位のご理解ならびにご支援ご協力を賜りますよう何卒よろしくお願い申し上げます。

医学教育・国際交流推進センター 統括副センター長
医学教育研究開発部門 部門長
高橋誠

目的と業務

医学教育研究開発部門は、医学教育・国際交流推進センター内の組織として、医学教育に関する研究開発を行うとともに、医学院および医学部医学科における教育活動について企画・立案・調節を行い、教育の推進を図ることを目的として、以下のような業務を実施しています。

  • 医学教育についての研究開発ならびに企画、立案、実施、指導助言に関すること
  • 教育の評価システムの研究開発に関すること
  • 医学教育に関する情報の収集および解析に関すること
  • 共用試験(CBT、臨床実習前OSCE、Post-CC OSCE)の実施および管理に関すること
  • 教育に関する教員研修(FD, Faculty Development)の企画および実施に関すること
  • その他医学教育の研究および推進に関すること

具体的には、次のような業務を行っています。

例)CBT、診断学実習、臨床実習前OSCEの策定と実施

臨床実習開始前の学生の能力を全国的に一定水準に確保し、社会の要請に応えるため目的で創設された公益社団法人医療系大学間共用試験実施評価機構に協力し、本学の医学生が診療参加型臨床実習を行うに足る十分な知識、技術、態度を身に着けていると認定するための試験の実施と、それに対応した実習のコーディネートを担当しています。

例)臨床統合講義・診療参加型コア科臨床実習の策定と実施

2016年より、専門分野をまたぐ横断的な知識を学習する機会として、臨床実習と平行して臨床統合講義を開始しました。また、2017年より、診療参加型臨床実習の強化を図るため、コアとなる診療科(内科、外科、小児科、産婦人科、精神科)を4週間単位で実習する診療参加型コア科臨床実習を開始しました。

例)診療参加型臨床実習後(Post-CC)OSCEの実施

これまで実施してきた臨床実習前OSCEに加えて、2020年度の正式実施が予定されているPost-CC OSCEをトライアルとして、2018年度は機構課題2課題、独自課題1課題で、2019年度は機構課題3課題、独自課題3課題で実施しました。

例)医学研究院・医学部FDの企画と実施

医学教育推進センターが設置された2010年より、年間4-5回の教員研修会(FD)を開催しています。2019年8月に実施した国際認証をテーマとしたFD(宿泊型)で通算50回目のFDとなりました。

組織構成

沿革

2007(平成19)年6月14日 北海道大学大学院医学研究科・医学部医学教育支援室が発足
2010(平成22)年9月1日 北海道大学大学院医学研究科医学教育推進センターに改組し、センター内に教育支援部と教育研究開発部を設置
2015(平成27)年4月1日 センター内を改組し、医学教育研究開発部門と医学英語教育部門を設置
2018(平成30)年4月1日 北海道大学大学院医学研究院医学教育・国際交流推進センターに改組し、国際連携室をセンターの国際連携部門に転換